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2019-05-17

【宮古民謡】トーガニあやぐ

【宮古民謡】トーガニあやぐ

宮古民謡を代表する唄として知られる、トーガニあやぐです。

トーガニあやぐについて

宮古の島々では「トーガニあやぐ」がお正月、お祝いの目出度い席などでは座開きの唄として歌われます。

沖縄本島だと「かぎやで風節」、八重山では「鷲ぬ鳥節」、奄美大島の「朝顔節」、そんな風に言われると、他島の方もイメージし易いのでは無いでしょうか。

「内地の人の君が代みたいな唄さー」との説明にも納得した事があります。

宮古には正月エーグもあるし、もちろん、その他の島でも目出度い唄は色々とあるますが、それぐらいメジャーな唄だということで、宮古民謡を学ぶ者としては必須の唄、難しい唄だというのも本当で、琉球民謡保存会では、最高賞の課題曲になります。

発祥の地と歌碑

カママ領公園 歌碑

トーガニあやぐについては、何時の時代に作られた唄なのか、発祥の地と言われる土地もわからないんだそうです。

「とーがに」と言う唄名から想像出来るのは、名曲「伊良部とーがに」と同じく、伊良部島の唄の名手であった、唐金(トーガニ)という人物が歌っていたと言う説を良く耳にします。

沖縄宮古民謡協会が2012年度に創立40周年を迎えたことから、記念事業としてシーサーの滑り台が目印のカママ領公園にトーガニあやぐの歌碑が建立されました。(カママミネ公園と読みます。)

時間があれば、もちろん無料の公園ですし、是非足を運んで下さい。平良の町や伊良部大橋を見渡すことが出来る高台にある気持ちの良い場所です。

余談ですが、カママ領公園は、毎年秋に行われるクイチャーフェスティバルの会場にもなっています。

トーガニあやぐ 歌碑

トーガニあやぐの歌碑にはこの様に記されています。

宮古の人々から愛される「トーガニあやぐ」は、先人から今日に至るまで脈々と人々の魂とともに継承され、宮古の代表的な「あーぐ」として唄われ親しまりてきました。まさに宮古人魂(気質)を如実にあらわす唄であり、古くから祝宴の席等では必ず唄われ、生気溢れる座開き唄としても定着している。
また、この唄の歌詞の中にあるように「世の中を照らす太陽のごとく、国々、島々の津々浦々まで照らし覆っておられる我が尊い御主の世は、根の生えた岩のようだ」と故郷の統治者の安泰を讃えた、宮古の人々の宇宙観、世界観を壮大なスケールで表現した唄であり、宮古人として誇りとすべき文化遺産である。
このような素晴らしい「トーガニあやぐ」を歌碑に刻み建立することによって、先人達が残した貴重な古謡を未来永劫に継承し、島内だけに止まらず、国内外・全世界に響し(とゅまし)、宮古の伝統芸能の継承発展並びに生まり宮古島の尚一層の繁栄・安泰を期したい。
よって、ここに沖縄宮古民謡協会創立40周年記念事業として、歌碑を建立する。

トーガニアヤグ?トーガニあやぐ?とうがにあやぐ?

ネットで検索したり書物を呼んだりしていると、カタカナ、ひらがな、色んな書かれ方があるので???と思い、一度先生に訪ねたことがありますが、何でも良いよ、見たいな答えだったので、この記事では、教室で使用している工工四と同じ、トーガニあやぐで統一してみました。

あやぐと言う言葉は、宮古民謡をやる方ならおなじみの言葉でしょう、ひらがなで「あやぐ」と書いた方がしっくりとする気がしますが、気になるのは「トーガニ」ですね。これが本当に人の名前だとすると、唐金あやぐがスッキリするのかな、などと割とどうでも良いことでしょうが、気になります。

トーガニあやぐ大会

トーガニあやぐ体会

以前、「なりやまあやぐ」を紹介した投稿で、「なりやまあやぐ祭り」を簡単に紹介しましたが、トーガニあやぐも、この唄を競い合う「トーガニあやぐ大会」が毎年開催され、県内外からの参加者で賑わっているそうです。

>>> 【宮古民謡】なりやまあやぐ

沖縄宮古民謡協会(主幹)、宮古民謡協会、宮古民謡保存協会の3団体が共同で主催する大会で、2015年から毎年開催されているこの大会も、今年、2019年は五回目となる大会が4月に行われ、来年以降も続けて行くとのことです。

トーガニあやぐの資料を集めていたところ、教室の先輩がこの大会に出場したことがあるそうで、色々と話を聴くことが出来ました。本選にまで出場されたそうですが、賞まではあと一歩、また機会があれば参加したいとのこと、私もいつか「とうがに」をしっかりと弾きこなして挑みたいものです。

歌詞

トーガニあやぐ 歌詞

今回紹介するのは、カママ領公園の歌碑に記されている「御主が世」「宮古のあやぐ」「家運繁盛」の三番までの歌詞です。

他にも「結婚祝い」「お正月」「子宝」「夫婦相和」「子孫繁盛」「慶事」他、幾つもの歌詞があり、その場に相応しい歌詞を選んで唄うと言うのは、他の島の唄と同様の琉球諸島らしい祝い唄、座開き唄」の形ですね。

大世照らしうす゜ 真太陽だき
国ぬ国々 島ぬ島々 照り上がり覆いよ
我がやぐみ 御主が世や 根岩どぅだらよ、

春ぬ梯梧ぬ 花ぬ如ん 宮古ぬあやぐや
すぅに島 糸音ぬあてぃ 美かりゃよ
親国がみまい 下島がみまい 豊ましみゅうでぃよ

十四日ぬ う月だき 十五日ぬ う月ぬ如によ
上がす゜かぎ 昇ゆす゜かぎ
此ぬ根ぬ家んなよ

意味

宮古の人々の世界観が表れている、と言われている通り、雄大な自然の情景が目に浮かぶ唄です。

大世照らしうす゜ 真太陽だき
国ぬ国々 島ぬ島々 照り上がり覆いよ
我がやぐみ 御主が世や 根岩どぅだらよ

この世をくまなく照らしている太陽のように
島々まで照らして覆い
御主が世は根の生えた岩のように安泰である

春ぬ梯梧ぬ 花ぬ如ん 宮古ぬあやぐや
すぅに島 糸音ぬあてぃ 美かりゃよ
親国がみまい 下島がみまい 豊ましみゅうでぃよ

春にさくデイゴの花のように宮古の唄は
宮古の糸音のように美しい
沖縄までも八重山まで響かせよう

十四日ぬ う月だき 十五日ぬ う月ぬ如によ
上がす゜かぎ 昇ゆす゜かぎ
此ぬ根ぬ家んなよ

十四日の月 十五日の月
昇ってくる美しい月がこの家を守ってくれる

大意はこんな感じだと教わりました。

改めて、素晴らしい唄だと思います。

まとめ

トーガニあやぐと言えば、先日お亡くなりになられた、宮古民謡の第一人者である国吉源次先生(享年90)が歌うトーガニあやぐが忘れられません。

「日本には君が代と言う国家があるが、トーガニあやぐは世界を照らす唄、スケールが違うんだよ」

とおっしゃり、唄持ちが始まった途端の会場の熱気、

「あぁ、これがトーガニあやぐなんだ」と理解したものです。

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