第31回 琉球民謡保存会 民謡の祭典【2019年7月28日】
琉球民謡保存会、一年に一度の大イベント、民謡の祭典、今年は「うるま市勝連きむたかホール」にて開催されました。
画像は幕開け直前のステージの様子です!
民謡の祭典とは
今年で31年目にもなる、私達が所属する琉球民謡保存会主催の歴史ある琉球民謡のコンサートが民謡の祭典です。
民謡の祭典のプログラム冊子には、
「本公演は、本年度におきますところの新人、優秀、最高各賞を受賞いたしました、新進気鋭の歌い手たちへの激励を込めた舞台でありますと共に、民謡保存会会員相互の親睦を主たる定義としております。」
とあります。
コンクールで各賞の合格をいただくことで、この素晴らしい舞台に立つ機会を得ることが出来る、私などは、民謡の祭典に参加することで、琉球の地の民謡の懐の深さを教えていただいたものです。
来年も再来年も、民謡の祭典は夏のイベントとして開催されると思います。
会場に足を運んで、唄を聞いていただきたいのはもちろんですが、唄三線を演る方ならば、是非、この舞台へ上がっては如何でしょうか。
コンクールに関しては賛否両論があるのも本当ですが、特に内地に暮らす我々は、参加しなければ得ることの出来ない民謡の世界を知ることが出来ると思います。
前夜祭
大阪からは、関西支部長の毛利と民謡大賞を受賞した長谷川が今回の民謡の祭典には出演、前日から沖縄入りして、さっそく沖縄の先生方と馴染みのお店にて談笑です。
やっぱりこの席でも、三線が出て来て唄が始まります。
日常的にこういうことが行われている環境、大阪に暮らし、唄三線を嗜む我々には、まったくもって羨ましいの一言ですね。
リハーサル
前日は14時から、当日は朝からリハーサルなどが行われます。コンクールの合格者にメダルの授与があったり、コンクールで馴染みとなった方々とお久しぶりと挨拶を交わし、近況報告をしたり、和やかに本番への準備が進みます。
地元沖縄の方だけでなく、我々関西支部、また他支部からの参加ももちろんあるワケですが、これだけの舞台に参加するのに、前日・当日にたったこれだけのリハーサルだけで成り立つんだ、ということに驚きますね。(昨年はブラジル支部からの参加もありました)
長年運営してきたノウハウに加え、運営するスタッフの方々の手間暇に感謝です。
本番が始まると、他の方の演奏を聴く余裕はなかなかありませんが、リハーサル時の鑑賞も楽しみの一つです。
着物の帯を締めれば、緊張感が高まります。
第31回 民謡の祭典 本番
当たり前ですが、民謡の祭典という名の通り、お馴染みの唄から、玄人好みのあまり聞いたことの無い唄まで、民謡どっぷりな魅力に満ちたプログラムが用意されています。
毛利氏部長は、幕開けの、教師・師範の斉唱「かぎやで風、鷲ぬ鳥、なりやまあやぐ」、コンビ唄、夫婦船。
民謡大賞を受賞した長谷川は、コンクール合格者の斉唱、豆が花の独唱など、宮絃会関西支部からの参加者も随所で登場しました。
本番終了後の打ち上げもまた、唄どっぷりな集まりです。
明けても暮れても民謡づくし、沖縄の方々の心優しいおもてなしで、いつもながら楽しい時間を過ごさせていただきました。
うるま市勝連きむたかホール
今回の会場となった、うるま市勝連きむたかホールです。民謡の祭典では始めて利用する会場だとか。
2001年の春にオープンした、固定席席、可動席席合わせて516席。車椅子席、親子観覧席などが用意された大きなホールです。
那覇空港からは高速道路を使って一時間ほどの距離があります。一年を通じて琉球芸能などが活発に行われているとのことです。
来年に向けて
今年の民謡の祭典も、本当に充実したものとなりました。
この数年、毎年参加して感じていますが、関西に暮らす我々にとって、祭典のためにこうして沖縄まで足を運ぶには、時間はもちろん経済的な負担も少なく無いのが現実です。
そうまでして沖縄へ、こうして足を運ぶ意味があるのか?とアンチコンクールな方から尋ねられることもありますが、答えははっきりしていて、「絶対に有ります!」
コンクールから民謡の祭典という一連の、民謡を演る者にとっての一大イベントは、大きな学びの場となることは間違いありません。
特に内地で暮らす方は、前夜祭や打ち上げの場での民謡の姿形を見たことがある方は少ないと思います。
関西のメンバーの中には、そういった場所に参加することがコンクールの楽しみの一つという者、民謡を好きでたまらない沖縄の方々の姿を見て、民謡をもっと好きになったという者、沖縄の唄者の層の厚さを知ったという者、何れにせよ、みんな民謡がもっと好きになっています。
これで、今年度のコンクールも一区切り、来年は、更に沢山の関西支部のメンバーと参加したいと、今から来年に向けて、関西支部一同、更に稽古に励みたいと思います。
コメントを残す